前回のDUCATI(故郷編)の反響が予想外に良く、皆さんからお声がけ頂き、嬉しい限りです。今回は調子に乗って「ブランド編」です。
と言いますのも、我々販売店は、ライダーの皆様に〝ブランドを知ってもらう〟〝ブランドの価値を高める〟という重要な役割も担っているのです。俗に言う【アンバサダー】ですね!?
各企業がブランド価値を大切にしている昨今ですが、DUCATIも同様にブランド価値をより高みへ上げようとしているのは言うまでもありません。オートバイ業界の中でもプレミアムブランドへの道を辿ろうとしています。そうすることでDUCATIに乗っているライダーも、所有するオートバイに誇りと自信が持て、より豊かな時間を過ごすことが出来るからです。もちろんDUCATIも企業ブランドを高めることで安定的な経営が続けられる戦略でもあります。
ただブランドとばかり叫んでいても、想いや理念がないと全くの虚構になってしまいます。そこを今回は皆さんに伝えていけたらと思っています。
オートバイ市場において、プレミアムブランドをもたらす要因の価値観とはなんでしょう。
まずは、品質・安全性・独自性・サービス・顧客志向これら全てが揃ってブランドの第一歩と言えるのではないでしょうか。
プレミアムブランドを目指すDUCATIが打ち出す他メーカーとの差別化を考えてみると、いくつかの秀でた側面が見えてきます。
1.パフォーマンス
DUCATIは市販車ベースの世界最高峰レースWSBシリーズで、30シーズン中にメーカータイトル17回、ライダータイトル14回を獲得した速さを競うレースに強いメーカーでした。今でもWSBシリーズをはじめ、motoGPへも毎年参戦しています。勝利のために全てを捧げるメーカーでもあります。それ故に、DUCATIはエンジン機構にデスモドロミック機構を採用し、車体は軽量化に力を注いできました。そして、最高品質のコンポーネントが装備されています。
デスモドロミック機構のメリットはたくさんあります。
a)バルブジャンプをしない b)大径のバルブを使用できる c)効率的なシステム です。
軽量化にすることでも、多くのメリットを享受できます。
a)加速性能の向上 b)機敏性能の向上 c)制動性能の向上 です。
最高品質のコンポーネントとは、DUCATI全車搭載のブレンボ製のブレーキ、多くのトップライダーから支持されるオーリンズ製のサスペンション、エキゾーストシステムではテルミニョーニやアクラポビッチなど、世界でシェアを獲得しているメーカーがDUCATIだからという理由で、提供してくれています。
故に、最高のパフォーマンスが発揮できるオートバイなのです!
2.デザインとスタイル
DUCATIはオートバイをデザインするときに、3つの大きなルールに基づいてアイデアを出していると言われています。(マジ、名言です!)
1つ目は、「バイクは美しくなければならない」
デザイン部門は毎月コンペティションを開いている様で、イタリアならでは着眼点ですよね。
2つ目は、「軽量化は絶対的である」
先ほど、オートバイは軽ければ軽いほどメリットがある。に則っていますね。
3つ目は、「不要とされるものなどそこにはない」
カッコイイー!!しびれるー!!
でも本当にこの3つのルールに基づいてDUCATIのオートバイは生まれているんです!そして、ここから導き出される答えは…、
「外観は機能に追随する」
パフォーマンスあってのデザインという事かもしれませんが、双方が高め合ってからこそDUCATIという、誰もを魅了するオートバイになるのかも知れませんね。
また、イタリア製の車(フェラーリ、マセラティ、アルファロメオ)と共に、バイクを引き立たせる色は赤色であるという意識の定着にDUCATIは貢献しています。
そして最後に、もう一つDUCATIならではの秀でた側面それは、
3.革新的である事
常にチャレンジを続け、停滞することを嫌うメーカーがDUCATIなのです。
1993年には輸入車では珍しいネイキットコンセプトのMONSTERを発売
2005年はハイパースポーツとスーパーモタードを融合させたHYPERMOTARDを発売
2009年には、今では当たり前になりつつある、4つのモード切替により全く別のオートバイへ変化する機能を搭載したMULTISTRADAを発売
2010年には、レースやスポーツバイクが目立つDUCATIからスポーツクルーザーのDIAVELを発売
常に新しいプロダクトには驚かされるのではないでしょうか?
さらに、革新的な技術も凄い
シャーシ
電子制御サスペンションや軽量化に貢献しているモノコックフレーム
エンジン
二気筒エンジンとは思えないほど滑らかなテスタストレッタ11°エンジン
電子デバイス
いち早く取り入れたABSやトラクションコントロールシステム、スポーツライディングには必須のクイックシフト、エンジンブレーキをより滑らかに、そしてレベルを調整できるエンジンブレーキコントロール、4つのモード切替が可能なライディングモードシステム、よりリニアなコントロールを可能にした電子スロット
どうでしょう?!DUCATIってすごくないですか?ドゥカティのオートバイに乗るライダーをドゥカティスタと言い表しますが、日本でも世界でもドゥカティスタが増えている理由がハッキリと見えてきませんか?
オートバイを生みだす上で、しっかりとしたコンセプトのもと、自らの信念に基づいて誕生させていることがわかりますよね。(故に、各国国民の好みで好調なモデルと不評なモデルが分かれてしまいますが…)
プレミアムブランドを目指すDUCATIは常に前進し、最先端技術を取り込み、チャレンジし続ける。そんな姿勢が人々の関心と尊敬を集め、更なる高みのステージへとブランドを押し上げて行くのではないでしょうか。この好循環スパイラルが続くことで、DUCATIは多くのライダーとファンにこの先も愛され続け、支持されていくと思うのです。